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映画ファンをやり直す! 20年のブランクの後、今ふたたび映画好きになったオヤジが古今の名作・怪作を観まくります!
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2011.11.15.Tue(21:00)
『猿の惑星:創世記』(2011)監督:ルパート・ワイアット

 

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実は幼き頃から「猿の惑星」モノがあまり好みではなかった。
当然そこには和製TVドラマシリーズ「猿の軍団」も含まれているわけで。
それでいて本放送時には裏番組の「ヤマト」でも「ハイジ」でもなくしっかり「猿の軍団」を見ていたのが不思議なのだが。
「猿の惑星」モノがあまり好みでなかったのは、ストーリー云々の要素(人間が虐げられる)ということも少しはあるが、それよりもそもそもどうやらあの猿メイクが苦手だったらしい。
その点、今度の新作は完全CGメイクなのでそのトラウマには引っかからない。
予告編で見て良さそうかも、と思って上映開始週に早速観てみた。
おもしろい。
テンポ良く見せるべき場面は適切に見せつつ抑えた演出ながらも見せ場も散りばめつつの展開に好感をもった。
終盤ややモタつく感じがするもののそれでも興味を持続させつつ、エンドロールまでも作品世界に組み込んで一気に走りぬく。
この一昨日観た『キャプテン・アメリカ』同様、シリーズの「誕生編・前日譚」ではあるのだが、この作品の方がきちんと一本の作品として単独で成立しているように思える。
しかしながら、この作品に限った話ではないがこれがCGのない時代にもし映像化されてたとしたら、さらに評価も違ってくるだろう。
今は出来て当たり前だものな。 

 

 

 

 

2011.10.17.Mon(19:25)
『12モンキーズ』(1995)監督:テリー・ギリアム

 

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予想以上に面白い。
ギリアムっぽさが意外にも控えめな印象だが、映画全体のそこかしこに刻印は記されてるのでその意味でも満足はできる。
ストーリー展開は、不必要な説明は廃されているので途中でやや混乱するものの、見終わってみればスッキリと整理されていることがわかる。
SFってことにあまり拘らなくても観られるのでは。(それはムリかw。)
リフレインされる空港の銃撃シーンが美しい。
 

 

 

 

 

2011.09.09.Fri(19:30)
『イップ・マン 序章』(2008)監督:ウィルソン・イップ

 

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噂どおり、これは面白い。もっとあれこれカンフー映画の経験値増やしてから観ようとか思ってたのだけど、いやいやそんなこと関係なく存分に楽しめた。
二枚腰のストーリーや鮮やかなアクション、俳優達の演技に画面の質感・撮影、どれをとっても申し分なし。ラストに関してはちょっとたたみかけ過ぎたかなあという気もしないでもない。
そこまでが情感含めて丁寧に描いているように思えただけに余計に。


あと、敵役として日本人の描き方がやや中途半端だったように思う。


渋谷天馬演ずる佐藤が憎たらしい敵役を一手に引き受けてはいるものの、彼は池内博之演ずる三浦の下の小物に過ぎない。
三浦が敵役ながらも武士道精神を兼ね備えた人間として描かれているだけに、悪役成分が足りないのだ。
ナショナリズムであれなんであれ、ここで「日本人憎し」という大前提がないと、イップマンの物語後半における変容とそこから生じる「怒りの鉄拳」が生気を携えないのではないか。
あちらの人には染み渡った前提条件なのだろうが、現代日本の我々にとっては歴史認識の如何に関わらず、ここに登場する「悪役」日本軍はある種ファンタジーの存在として受けとめざるを得ないので、しっかりその属性を描きって欲しい、とは思った。
いや、日本人としてはらわた煮えくりかえるかもしれんけどw。
瑕瑾の部分をごちゃごちゃ書いたが、それ以上に素晴らしい要素をたくさん含んでいるので是非多くの人に観てもらいたいと思う。
続編も楽しみである。
 

 

 

 

 

2011.09.01.Thu(20:20)
『スパイダーマン2』(2004)監督:サム・ライミ

 

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面白いのはわかっていたが、わかっていてもなお面白い。
ドラマそのものがきっちり作り込まれているし、コメディ、アクション、ロマンス、とそれぞれ各要素のバランスも良いので最後まで飽きずに観られる。
ただ、核融合とか高所からの生身での落下とか、リアリティに拘泥すると楽しめなくなるのでそこら辺は観る側の責任で。
いやそこはマンガなんだから、と思うんだけど、ある程度リアルな実写映画になってると気になってくる気持ちはわからなくもない。
僕は好きですね。あまり語るべきことはないけど。
 

 

 

 

 

2011.09.01.Thu(20:05)
『エクソシスト』(1973)監督:ウィリアム・フリードキン

 

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少年時代は恐がりだったのでこの大ヒット作を一度も見たことがなかった。
いやもちろん、どんな話かとか断片的なシーンは知ってるわけだけど、きちんと向き合って観るのはこれが初めて。
観てみると想像以上に風格漂う重厚な作品で、大変見応えがあった。
有名な首が回るシーンとか蜘蛛走りのシーンとかの特殊効果を今の目で見ても左程チャチさを感じないのは、作品世界にしっかり組み込まれているからであろう。
今更云うのもなんだが、確かに名作。
ホラーとして一番怖かったのは、病院(検査)のシーンかなあ。
 

 

 

 

 

2011.08.25.Thu(18:35)
『修羅の狼 蜘蛛の瞳』(1998)監督:黒沢清

 

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先日観た『蛇の道』と対になる二部作のひとつ。
こんなに徹頭徹尾わけがわからないのに、それでいてすべてが意味ありげで、しかも興味が持続し目をそらせることができない映画は初めてである。
出鱈目やってるだけではこうはなるまい。
今回、キャスト的にも作品のテイストとしても北野映画を類推させる所があるが、恐怖描写は黒沢作品独特のもの。
前作同様Vシネとして発売され、確かに梗概のみ抜き出すとヤクザの抗争劇となるのだが、実際に観た者としてはそんな骨組みであることが振り返っても信じられない。
ていうか、ヤクザ映画観たくてこれ借りた人は怒り出すだろうことは前作以上。
現在、入手困難ではあるが凄まじい傑作だ。
ダンカンがハマッている。
あの役を他にこなせる者が思いつかない程だ。
またその部下役で若き阿部サダヲも出てる。特徴は全開してないが、その一端は出ている。
 

 

 

 

 

2011.06.30.Thu(19:00)
『SUPER8/スーパーエイト』(2011)監督:J.J.エイブラムス

 

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公開直前になってグイグイと評判があがって、事前に観た人の一部がお祭り状態になったりしていたので、急に期待値があがって公開日のレイトショーに駆けつけた。
チラシ見てた段階では『スカイライン』と同じ括りに入れてた程度で、そんなに積極的に見るつもりはなかったんだけども。
派手にネタバレするつもりはないけど、できるだけ素の状態で観た方がいいと思うので(「スピルバーグのあれとかこれとかと似ている」とかの前情報も不要)、観るつもりの方はここまででサッサとご覧になりに行ってちょうだい。
幾つか留保をつけたいところもなくはないが、とにかくトップレベルで楽しめる映画には間違いない。オススメ品です。

で、開巻、冒頭の数分で物語の前提状況や登場人物をまったく説明っぽくなく描き、無駄なく本筋に導く手際の良さ。
お見事、と感心していたところで、場面変わっていきなりかかるELOの曲w。
個人的には相当前のめりにならざるを得ない。
これに続いて劇中でかかる曲が80年代前夜、70年代末のヒット曲ばかりで、そこで時代設定がわかる寸法ともなっている。
しばらく8ミリ映画制作に夢中な中学生の日常が描かれ、ノスタルジックな雰囲気にも浸っていると、いきなりこの映画が描く事件の核心、まっただ中に引きずり込まれる。
このシーンが相当なインパクト。ここは大画面で見ておきたい。
後はもう「映画を観る喜び」に柔らかく包まれつつ最後まで楽しんだ。

スピルバーグの過去作を想起させられるのは事実だけど、必要以上にあまり結びつけなくてもとも思ったり。
『E.T.』とかを想起しながら観てしまうと、終盤違和感につきまとわれることになる。
ま、監督であるエイブラムスが製作者であるスピルバーグを意識していたことは間違いないだろうが、もちろん別にリメイクを作るつもりもなかっただろう。
どちらかというとスピルバーグ以外のこの系統のあれこれの映画も含めたリミックスになっているような。
個人的にはエイリアンの習性や行動等には、ボン・ジュノの『グエムル ~漢江の怪物』を重ねて観てしまったところがある。
肝心のエイブラムス製作の『クローバー・フィールド』は未見なんであれだけど。

あとは、過去に自主映画撮った経験がある人間にはマスト。
とりわけそれが8ミリであり、さらに80年前後のこの時代のことであったならもう感涙もの。
ま、それは僕なんだけどw。
高校時代、学祭のたびにクラスメイトとワチャワチャしながら8ミリ映画撮ってたからなあ。
恋心を抱いたとまではいかないけども、ちょっと可愛い女の子にゾンビメイクならぬ悪魔メイクを施してトキメイてた経験まである。
監督自身の経験でもあろうし、タイトルともなっているだけあって、やはりこの「8ミリ映画」という題材がこの映画の中核をなしているように思う。
ここを背景としてしか捉えないと、見終わって肩透かしを喰ったような気分になってしまうかもしれない。
アリスがカメラの前での初演技をするシーン、ゾンビメイクを施されてジョーにおどけて抱きつくシーン、ジョーが母親の生前の姿をフィルムの中に認めるシーン、そしてタイトルロールのおまけ、この映画の良いシーンのほとんどはそこに詰まっているのだから。

全体的にテンポも良く、いい具合の時間配分ではあると思うものの、その一方で、あと10分ぐらいなら増やしてもう少し丁寧に描いて欲しかった部分もあったりする。
例えば親父どおしの確執の部分とかね。さらっと説明はされてるんだけど、ここにもう少し深みを加えてくれてたらクライマックスがもっと盛り上がれたような気がする。
あとはラストのオマケ。いい味出してて好きなんだけど、本編の伏線回収的な部分があっても良かったかなあ、と。(あったけど俺が気付いてなかっただけだったりしてw。)
ま、この辺は余計なお世話かな。

最後にどうでもいい話。
主人公の父役のカイル・チャンドラーはなかなかシブくてカッコいい役どころだったが、誰か日本人俳優に似てるなあ、とずっと思って観ていて思い出せなかった。で、あとで船越英一郎かな、と思い至ったらもう、そうとしか見えない。
アリスのエル・ファニングはジョディ・フォスターをちょっと思い起こした。
それと、デブちゃん監督と主人公の関係を一義的な描き方にしてないところなんかかなり好き。
親友であり、それでいて力関係もあり、そして恋敵にもなる。それらが混然と並立している。
いやそういうもんでしょ、人間関係なんて。
 

 

 

 

 

2011.06.21.Tue(19:10)
『HOUSE ハウス』(1977)監督:大林宣彦

 

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現在僕がそのまっただ中にいる個人的第二期映画ブーム以前のMY FAVORITE MOVIEである。四半世紀振りに観た。
キッチュなホラーファンタジーである。
ホラーといっても、ギョッとはさせられるが怖いというのとはまた違う、極彩色の悪夢のような映画である。
悪夢というか、気持ち悪いけどもずっと見ていたいような気もするそんな夢。
『ねらわれた学園』で峰岸徹のお腹に目玉を描いた大林監督の感性が純な形で爆発している劇場用処女作だけに、現在の目で観るとどうだろうといささか不安であったが、まったくの杞憂であった。
確かにキツイ部分もあるのだが(あるのだが、というかある意味全体がキツい)、圧倒的なパワーの前にもはやひれ伏すしかない。
スイカと生首の井戸のシーンやピアノに食べられるシーンなどの強烈に印象に残っている場面は、なかなか忘れようとしても忘れられない。
さらに今回新たに気付いたのは、ラストシークエンスの奇妙さ、である。
鰐淵晴子が再登場して車から降りて家に入るまでのシャをかけたような女優撮り。
あのたっぷりした尺といい、バックの曲といい、明らかに普通ではない。
この奇妙な映画を終わらせるに相応しい異常な撮影、といえよう。
 

 

 

 

 

2011.06.07.Tue(19:00)
『鳥』(1963)監督:アルフレッド・ヒッチコック

 

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長年単なる動物パニック映画だと思っていたが大間違いであった。
いやまあ少し考えればそんなことは当然なんだけど。
「当時としては」と括弧付きの言い方になってしまうものの一体どのように撮ったのだろうと不思議に思える迫真の鳥の大群の襲来シーンがあまりにショッキングで印象的なので、うっかり見過ごしてしまうかもしれないが(ま、さすがにそんなことはないか)、まったくのサイコサスペンスであり、主人公である女性が町/家に侵入してくるのと鳥の襲撃/侵入が巧妙に重ね合わせて描かれている。
読み解き下手である自分でもあれこれ考察したくなるほど含意に満ち、それでいながら緊張感を持続させつつ不穏なラストまで導かれる洗練されたストーリー展開に脱帽。傑作。

あれやこれやとTwitterで呟いていたら、フォロワーさんがいろいろ反応してくれてその内容が大変勉強になったので、「『鳥』を中心にヒッチコックについてあれこれ意見交換」としてトゥギャっておきました。
http://togetter.com/li/140788
 

 

 

 

 

2011.05.31.Tue(19:10)
『ブルース・ブラザース』(1980)監督:ジョン・ランディス

 

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永年観たかった作品のひとつ。
じゃあ早く観ろよ、ということなんだけども、そこはまあ。
いまや伝説のジョン・ベルーシとダン・エイクロイドのコンビだけでなく、ジェームス・ブラウン、キャブ・キャロウェイ、アレサ・フランクリン、レイ・チャールズ、チャカ・カーンなんて大御所達が、役つきで次々と登場するのも見どころのひとつ。
もちろん出てくるだけじゃなくって、その都度しっかりとブッチギリの歌声を聴かせてくれる。
そんなわけで、ゴキゲンなミュージックとハチャメチャなカースタントで、途中まではおーやっとるやっとると鷹揚に観ていたが、終盤、どんどんトンデモない展開になって画面に目が釘づけ。
明らかにもういろいろヤリ過ぎていてさらに好感度UP。
物語の内容的には上映時間2時間半もいらない筈だが、その過剰な部分が楽しいのでオールオッケーなのだ。
興奮と大満足のうちに観終えることができた。これは何度観ても楽しいだろうなあ。
 

 

 

 

eleking

Author:eleking
え!? こんな映画も観てないの? と思われることも多いかと思いますが、暖かく見守ってやってください。
2010年3月から突如映画を見始めました。膨大に広がる宝の山を前にいささかクラクラしつつも楽しい毎日です。ええ。

作品名での50音順索引です。

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