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映画ファンをやり直す! 20年のブランクの後、今ふたたび映画好きになったオヤジが古今の名作・怪作を観まくります!
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2010.09.29.Wed(18:30)
『ファイトクラブ』(1999)監督:デヴィッド・フィンチャー

 

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(2010/06/25)
エドワード・ノートンブラッド・ピット

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まったく映画を観ない時期の公開だったのでタイトルぐらいしか知らなかった(というと驚かれる)のだが、かなり人気を博した映画で、ある種のカルト的な人気を今も誇っている作品。
と云われるとついつい気負って観てしまうよね。そして、いまさら何かを云いにくいという。
まして、『エイリアン3』『セブン』と観たけれど、フィンチャー監督とは現時点では個人的にはもうひとつ相性はよくないようだ。
いやけしてけなすつもりもないしどれも面白く観たのだけど、なにかしら物足りなさが残ったのは事実。
で、この作品、エドワード・ノートンの好演も手伝って前半はテンポも良く、撮り方にもセンスが感じられ、お、いいんじゃないの? と思わせる。快調快調。
ただ結構早い時点でネタ(エドワード・ノートンとブラッド・ピットの関係)がわかって、それが映画の中でも明らかになるにつれ、わかったわかった、それで? という気分に若干なってきてしまった。
どうも根本的な部分で共感出来てないんだろうね。この映画のテーマ自体に。
ただ、出てきた役者はみんな好きだぞ!
ミートローフもイイネ! あの胸はホンモノなのか?
ラストシーンはなかなか美しいのだが、いろいろ考え始めると?????ってなるね。
てわけで、どうも煮え切らない感想になってしまうのだけど、一応B評価なので許して!
 
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2010.09.28.Tue(18:30)
『人の沙漠』(2010)監督:栗本慎介、他

 

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(2010/09/03)
石橋蓮司夏木マリ

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沢木耕太郎のノンフィクションを東京芸大生が映画化した4編のオムニバス。
かなり以前だが沢木作品はひと頃集中して読み込んでいた時期がある。
『深夜特急』がきっかけだったのは勿論だが、なかでも好きだったのがこの『人の沙漠』。
フィクションさながらのストーリー性を蓄えながら、それが事実であるという重みをひしひしと感じさせられる優れたルポ集だと思う。
ルポを映画化? となるわけだが、ストーリーを戴いてフィクションとして現代物にして再構成してある。
それぞれの作品の主演を石橋漣司、夏木マリ、室井滋、小池栄子といったヒトクセある役者陣が務めるのもみもの。
確かにそれぞれの演技はそれなりに見応えがあるのだが、ひとつひとつの話は原作の持つルポ的な視線がうまく作品内で消化できておらず、単なる「少し変わった境遇の人達のお話集」的なものに留まっているような。
ひとつひとつが短いということもあるが、大きな映画的感動はあまり味わえなかったかな。
 

 

 

 

 

2010.09.27.Mon(19:30)
『悪人』(2010)監督:李相日

 

良質な作品と思う。
演者がみな素晴らしい。
そしてその演技を活かす抑えた演出。
バッチリ決まっているじゃん。
「フラガール」観て感じた不安は杞憂だった。
久石譲の音楽も珍しく出しゃばっていない。
原作読んだばかりだったので話自体はすんなり頭に入ってきたけど、映画単体で観たとしても過不足なく理解できたであろう。
原作者が脚本にも関わっていただけあるというべきか。(原作者が脚本に関わるとロクなことにならないという説もあるらしいが)ここでは成功している。
後半の展開にいささか比重を据えており(それは当然なのだが)、その分描き足りないところがもちろんないではないが、バランスが良くあまり気にならなかった。

役者陣ではまず、樹木希林には唸らされた。
まさにそこにいる、という感じ。
けして気負わない演技でありながら、しっかりと印象を残す。
他にも柄本明も満島ひかりも宮崎美子も、いや、いちいち名をあげるまでもないほど役者はみな、一言のみの脇役に至るまで素晴らしかった。
しかし一作の中で、でんでん、モロ師岡の両人を使うのは卑怯ではないか(笑)。もちろんこの両者もいい仕事している。
さて、で、肝心の主演ふたりがミスキャストであるという意見をちらほらと目にする。
よくやっているじゃんと思う一方、それに同意できなくもない。
確かに美男美女過ぎるんだよなあ、設定された役柄に対して。
ただ深津ちゃんは店員姿の時が個人的には一番魅力的だった。
店の制服着て姿はパリッとしているのだけれど、それでいてどことなくもっさりほっこりしていて。
眼鏡でもかけさせたらもっと雰囲気出たかも。

とりあえず観て損のない映画ではないか。
ストーリー的には感じるところがいろいろあると思うが、そこも観客に委ねられており決めつけがない。
 

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2010.09.27.Mon(18:30)
『フラガール』(2006)監督:李相日

 

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(2008/02/08)
松雪泰子豊川悦司

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公開当時はそこそこ話題になっていたことは知っている。というか一応大ヒットだったのかな。
観るつもりの『悪人』を撮った監督ということで予習のつもりで観てみる。
感動作、ということだが、うーん、僕はこれでは泣けんよ。
丁寧な作りは認めるのだが、人の心の移ろいの描写が雑なのか下手なのか。
松雪泰子のやさぐれた登場シーンから熱心な先生役への態度の変化とか、冨司純子のダンスに反対し娘と対立する心理から終盤に向け態度が軟化していくところ、はたまた蒼井優の松雪泰子に対する気持ちの揺れなどの描き方がゴツゴツしており、感情移入もしにくければ理にも落ちない。
なので折角感動シーンを多数作って盛り上げようとしていてもシラケてしまったのだけどね、個人的には。
松雪泰子や蒼井優自体は頑張ってるのになあ、勿体ない。
しずちゃんも勿論良かったとは思うのだけど、当時しずちゃんがいいと盛んに喧伝されており、なんとなくお腹いっぱいになっていたので、実際観てみるとさほどでも、と。
あと全般的にダンスが良かったかな。これはこの映画としては正しい在り方。
 

 

 

 

 

2010.09.25.Sat(09:00)
『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』(1972)監督:ルイス・ブニュエル

 

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(2009/09/02)
ステファーヌ・オードランデルフィーヌ・セイリグ

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ブニュエル? 名前はさんざん聞いてきたが実際には観たことないよ。難解な感じ?
と、映画初心者まるだしでアホづら下げて見始めたのだが、いやいやなんの面白いじゃないの。
別にお高くとまってるわけでもなく、不条理なセンスは見え隠れするものの観てて頭が痛くなるという難解さはない。
夢オチかよと思いつつも、それでは片付けられない偏執的なものを漂わせながら、物語は進行する。
一定以上の地位階級のとあるグループが、場所を変え時を変え、会食をするのだが、あらゆる理由でまっとうされないまま終わるという繰り返し。
ブルジョワって言葉が通じにくくなったいまタイトルつけるとしたら「セレブの満たされない食卓」とかそんな感じか。
ラストをふくめ二度インサートされる無言で登場人物達が道を歩くカットが思わせぶりで印象的。
 

 

 

 

 

2010.09.24.Fri(23:00)
『第9地区』(2009)監督:ニール・プロムカンプ 再

 

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(2010/08/11)
シャールト・コプリーデヴィッド・ジェームズ

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劇場公開時に観てとにかく圧倒されたこの作品。
DVD化されたのでBlu-ray版をレンタルしてふたたび観てみた。
いやー、やっぱおもしろいわ。
つまんで観ようかと思っていたのだが、まるまる観てしまった。
TVサイズだとフェイクドキュメンタリーの部分がさらにそれっぽくなって、これはこれでまた格別なものが。
液体を取りに戻るシーンからの後半はノンストップ、怒濤の展開だったんだなあ、と改めて確認。

で、さらなるお楽しみは特典映像。
もちろんメイキング・ドキュメンタリーが各種入っているのだが、役者陣、セリフはやはりほとんどアドリブだったらしい。
骨格としての脚本はあったが、そのシチュエーションに合わせて現場で役者がアドリブで演じたということ。
で、特にヴィカス役のシャルト・コプリーはそれがかなり上手かったと述べられている。
他の役者には凄いプレッシャーがかかっていたようなのだが(そりゃそうだ)、彼は嬉々としてラクラクこなしていたらしい。なんにせよ、なかなか頭のイイ男と思われる。
コプリーがヴィカスじゃなかったら、この映画はかなり印象の違うものになっただろう。
 

 

 

 

 

2010.09.24.Fri(18:30)
『JUNO』(2007)監督:ジェイソン・ライトマン

 

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(2010/06/25)
エレン・ペイジマイケル・セラ

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先日観てかなり気に入った『マイレージ、マイライフ』のジェイソン・ライトマン監督の前作。
さらに『インセプション』の女子大生役エレン・ペイジが主演。
『インセプション』とはかなり雰囲気の違ったちょっぴり風変わりな女の子を好演している。
いやー、期待どおりの佳作。
ありがちな展開になりかけそうで、けしてそちらに落ちないところも新作同様。
ラブストーリーっぽい話かなと予想したのだが、どっこい一筋縄ではいかない話だった。
16歳のジュノがある日うっかり想定外の妊娠発覚。ドライな彼女は堕胎を選択するが、ちょっとしたことから気が替わり、不妊で養子を求めている夫婦を募集。応募してきた夫婦に産まれてくる予定の子どもを託すことを計画するのだが....という内容。
その夫婦との交流を通して彼女は成長し、新たな絆を発見するのだが、めでたしめでたしだけで終わらずにちょっぴり苦い後味を残す。
その按配がなかなかグッとくる。
彼女の彼氏役にマイケル・セラ(a.k.a.スコット・ピルグリム)。朴訥で平凡な男子高生を、らしく演じている。
監督お気に入りの常連J・K・シモンズが父親役でいい味を出している。
 

 

 

 

 

2010.09.23.Thu(12:00)
『ブルーノ』(2009)監督:ラリー・チャールズ

 

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サシャ・バロン・コーエン

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サッシャ・バロン・コーエン扮するブルーノはオーストリアのゲイのファッション・レポーター。
やることなすことハチャメチャな彼はオーストリアの業界に愛想をつかされ、アメリカで一旗あげてやろうと、あの手のこの手で有名人や宗教人、政治家、民族団体、等々に接近取材を試みるのだが....。
という内容。
どこまでがどうなのかわからないが、このすべてが「どっきりカメラ」的手法で撮影されており、つまりはこれらの対象達を徹底的にからかい倒す。
ま、それが並のからかい方ではなく、容赦ない攻撃といって構わないと思う。
おゲレツかつくだらない笑いの無差別攻撃。
全米での興行収入も高かっただけあり、大喝采する人も多かろう。
まったくもって最低最悪でスバラしいんだが、実は個人的にはこの手の笑いはそれほど好まない。
いや別に眉を潜める的な嫌悪感を感じるということでもないんだけど、自分の性質として「アンチ的なもの」にそれほど面白味を感じないんだよねえ。
いずれにせよ、もうこれは好きか嫌いかで判断するしかない映画だと思うけど。
ただまあ、よくもそこまで、と感心する場面も多く、それなりには楽しんだ。
あと、ラストにはビビるね、ホント。
 

 

 

 

 

2010.09.22.Wed(18:30)
『地獄の黙示録』(1979)監督:フランシス・F・コッポラ

 

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『ゴッドファーザーPART2』を観て勢いづいたので、宿題にしてあった長尺ものをもう一本。
おなじコッポラ監督だが、ややテイストが異なるね。
特別完全版なので3時間22分あったよ。
劇場公開時のものに50分少々の追加があるとか。公開版見てないから、特に感慨はないんだけど。
冒頭からしばらくボーッと眺めていたらウトウトしかけてしまったが、例の有名な「ワルキューレの騎行」をBGMにしながらのヘリによる空襲シーンでバッチリ目が覚める。
やはりあそこが白眉なのか。まあ、目を奪われるね。
何を攻撃してるのか、誰を殺し、誰を助けるのか。
普通の戦争をイメージしているとかなり混乱する。
誇張はあるのだろうが、ベトナム戦争のいびつな構造が凝縮されたシーンだ。
その後は地獄巡りのようなエピソードを経て、マーロン・ブランドがいよいよ登場する。
そこからの展開はいささか冗長かな。
ラストはなんだかごまかされたような気も。
 

 

 

 

 

2010.09.22.Wed(12:00)
『ゴッドファーザーPART2』(1974)監督:フランシス・F・コッポラ

 

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連休中は比較的時間の融通が利きやすいのでこうした長丁場の映画にも挑戦することが出来る。
おもしろいことはわかっているのだが、200分を見通すのは勤め人の平日ではなかなかツライものがある。
途中、2時間過ぎたあたりでINTERMISSIONがあった。観た直後のTwitter上での殊能先生との会話でそんなのあったかなあ、というやりとりがあったのだが、調べてみるとたしかに劇場公開時にはなかったというような記述も見かけたが真偽はいかに。
まあとにかく、この長時間を飽きさせない展開・画作りともに見事であり、貫禄のある映画というのはこのシリーズのことを云うのだろう。
安心して身を委ねて映画に没入できる。
なにより凄いのは、デ・ニーロがまさにブランド=ビトーの若い頃にしか見えないということ。
しゃべり方、視線のやり方、動き。
ブランド本人が若い頃を演じるという案もあったらしいが、こちらで正解だっただろうと思われる。
デ・ニーロやはり恐るべし。
お話としては、現時点では前作の方が好きと感じている。
味わい深いシーンがいろいろあったしね。今回もあるにはあるのだけど、総量として。
その一方で、後になってじわじわと来るのではないかという予感も。
いずれにせよ、また見返す時が来るだろう。
 

 

 

 

eleking

Author:eleking
え!? こんな映画も観てないの? と思われることも多いかと思いますが、暖かく見守ってやってください。
2010年3月から突如映画を見始めました。膨大に広がる宝の山を前にいささかクラクラしつつも楽しい毎日です。ええ。

作品名での50音順索引です。

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