2011.04.28.Thu(19:15)
『バットマン・フォーエバー』(1995)監督:ジョエル・シュマッカー
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リドラー=ジム・キャリー本領発揮の怪演も手伝って、マンガチックなド派手な作品であった。
クライマックスなんかセットの仕掛けが凄すぎてもう何がどうなってるかわからん程、派手派手に作り込まれており苦笑せざるを得ない。
てわけで、とことんショーアップされた作品なのだが、いや、これ結構好きだよ、このバットマン。
こういうコミックテイストのバットマンがあることで、一方でノーランのバットマン=ダークナイトが活きるのだ、......なーんてぼんやり考えてたんだけど、BD特典の未公開映像集を見てみると、この作品には多くのカットされた部分があることがわかる。
派手なシーンの裏でバットマンの存在を問うシーンがかなり省かれてるのだ。
たとえばトゥーフェイスとの直接対決シーンでも、お前と俺はどちらも狂っている、同じ存在だ、などという『ダークナイト』におけるジョーカーとの関係を思わせるかなり長いやり取りがあったり、コウモリのイメージシーンを通じてバットマンとの二面性を悩むブルースといったシーンが結構あったりするのだけど、バッサリカットされてるのだ。
この20分ほどある未公開カットだけ観てると、ほとんど『ビギンズ』&『ダークナイト』のノーラン・バットマンと印象は近い作品になる。
ただ全体に加えるとなると、メインのテーマともならずにいささかバランスを崩したかもしれないとは想像できる。
カットしたにはいろんな判断があったのだろうが、現状の作品がより軽快な作品として仕上がっているには違いない。
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2011.04.28.Thu(19:10)
『大脱走』(1963)監督:ジョン・スタージェス
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小学生の時にゴールデン洋画劇場で2週にわたって観て以来。35年ぶりぐらいか。
全然洋画とか観る習慣はなかったのだけど、前に観たと思われる奴がクラスで面白い面白いと騒いでいたので一度観てみるか、となった次第。
実際面白くて、それ以来とにかく面白い映画の代名詞のように思っていたのだが、こうして現在観返してみても、まあそうであるに間違いはない。
とはいえ、記憶にあるシーンとしてはマックイーンが壁にボール投げしてるところと鉄条網にぐるぐる巻きになってるところぐらいしか明確に覚えてなかったなあ。
カンカン!という合図が印象的なトンネルでのシークエンスが面白くて仕方ないんだが、ここに関してはあまり印象が残ってなかったのはこれいかに。
まあ、またきっと観直すことになる映画のひとつだな。
2011.04.28.Thu(19:05)
『女番長 野良猫ロック』(1970)監督:長谷部安春
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シリーズ一作目。
70年当時の新宿西口を中心とした風俗や、懐かしいメンツ(范文雀、和田浩二、十勝花子ら)に現在に至るトップスター(和田アキ子、梶芽衣子、藤竜也ら)の若々しい姿と当時のスマートなファッション等、みどころは多いが、お話自体はちょっと物足りない。
バイクのアッコとバギーの藤竜也による新宿地下街をも股にかけたカーチェイスがショボさ含めてなかなか見応えあり。
そしてモップスをバックに従えて唄う和田アキ子のライブシーンもみどころのひとつと言えよう。これは本気でカッコイイ。
ま、よりカッコイイのは梶芽衣子様に間違いないんだが。
あとアンドレ・カンドレ(井上陽水)も出てるよん。
しかしこれ東映作品と思い込んでたが日活作品だったね。実際観てみると、質感的にも違いがわかる。
2011.04.28.Thu(19:00)
『キル・ビルvol.2』(2004)監督:クエンティン・タランティーノ
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vol.1も良かったけどvol.2も良いじゃん。
たっぷり尺を取った作りを「間延び」と取るか、やりたかったことを端折らずにゆったり描ききったと取るかで評価が変わってくるかもね。
僕は前作のあのテンポに対しての今作のこの感じはアリだと思う。
でなきゃ二部に分けた意味がない。
荒唐無稽なvol.1のあの感じも大好きなんだけどね。いやまあ、2も充分荒唐無稽なんだけどもさ。
タランティーノをここまで順番に観てきたわけだが、やはりこの監督が持てはやされる理由は十二分にあるな、と。
すんません、今更ながらでw。
2011.04.15.Fri(19:25)
『エンジェルウォーズ』(2011)監督:ザック・スナイダー
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かなり初期の予告編を観て以来、そのヲタク大爆発ともいえるオイシイとこどり映像に一発でノックアウトされ、公開をいまかいまかと待ち望んだ『Sucker Punch』。
その妄想渦巻く特異な映像世界が、こちらの妄想をも存分に膨らませきった頃になって、邦題が(ある種ありがちでダサダサと受け取らがちな)『エンジェルウォーズ』となったという残念なニュースが駆け巡り、多くの待ち望んだファンの火照った頭に少なくない水をかけた。
さらにやっと海の向こうで公開され、その評判がチラホラ聞こえてくるのだがどうも芳しくない。
ちょっと恐る恐るという感じになりつつも、試写会ハガキをゲットしたので公開日よりひと足お先に観てきた。
まさに好みの映像のオンパレードである。
最高!最高!
これ観てアガらないはずない!
……んであるが、いや、どうにも今ひとつアガりきらないのだなあ、実のところ。
テンポが悪いか、っていったら特に悪くはない。お姉ちゃん達はカワイイ。ドラゴンもゾンビ兵も迫力ある。
どこがもひとつしっくりこない原因なのかイマイチ見終わってもわからないんである。
ま、ラスト近辺で少し置いてけぼりを喰ったようなキモチになることはなるのだけれど、その部分は良いようにも受け取ったんだけどね。
ひとつ思うのは、物語の構成上致し方ないとは思うのだが、作劇として、とあるパターンの繰り返しになってしまっており、それが繰り返されることである種の退屈さを誘因してしまっているのかなあ、ということ。
例えばさ、『未来世紀ブラジル』で、主人公が巨大甲冑サムライと戦うシーンが大変なインパクトを残しているのだけど、あれが何度も何度も繰り返し出てきたら印象はどんどん薄れていくよね。
なんともそうなりかけちゃってる感じ、はした。
ただ、予告編によって我々が期待したようなシーンはさらに存分に観ることができる。
そしてそのクォリティは充分以上に高いのだ。
これはやはり一見の価値はあるよ、とわしは思う。
特に予告編にビビッときた人間ならば。
ただ、「それで?」って云われちゃう可能性はあるけども...。
2011.04.15.Fri(19:20)
『ボビーZ』(2006)監督:ジョン・ハーツフェルド
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ウィンズロウの原作は10年程前に読んだきりなので詳細な比較はできないが、まあこの上映時間だったら粋な部分が随分端折られてるだろう想像はできる。
遊びのような膨らみのある部分はあまりなかったかな。
それでもまあまあ、思ったよりも楽しめたなあ。
展開もアクションもやや一本調子になっちゃってるけど退屈するほどではないし。
ま、眠くならなかったよ。
ヒロインのねーちゃんが気になるなあ、と思って観ていたのだが、トロン・レガシーのねーちゃんだった。
オリヴィア・ワイルド。
なかなか注目。
2011.04.15.Fri(19:10)
『トゥルー・グリット』(2010)監督:コーエン兄弟
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全体的にすごくセリフが多い映画。
で、その会話が実に楽しい。
撮影もしみじみと良くって、そんなに派手な場面や美麗な被写体とかないんだけど、なんつうかその、懐の深い画面ってんですかね、そんなことを感じた。
そんなことで、こうした作品を劇場新作としてスクリーンで楽しめる贅沢さにウキウキしながら全編を観終えた。
しかしジェフ・ブリックスのしゃべり、シブすぎだろ!
モゴモゴした語り口がいい味だしてる。
それと出てくる悪党どものツラ構えも実にいいんだな、これが。
気丈な少女、ヘイリー・スタインフェルドってホントに14歳なのな! 彼女も良かった!
ただ個人的には髪型のせいか、途中から「たんぽぽ」の彼女(白鳥久美子)にみえてしかたなかったんだけどw。
めちゃイケでパロディやるなら、きっと彼女がこの役やるに違いない!(→どうでもいい)
2011.04.15.Fri(19:05)
『キル・ビル』(2003)監督:クエンティン・タランティーノ
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いやー、見事に内容がない。
が、それがどうした。
正直かなり眉につばをつけながら観始めたのだが、まったくの杞憂。
結局タランティーノなんてさ、と云いたい気分がちょっとあったりもしたのだけど(人気に嫉妬して)、ヤられたなあ。参りました。
そこかしこでハッタリを効かせつつもテンポよく進行し、ま、青葉屋のシーンが少々長すぎるのがタマにキズだが、まあいいじゃないの。
あと沖縄の鮨屋での千葉ちゃんのくだりには唖然としたね、さすがに。特に大葉健二との掛け合い。
が、そこもまたしみじみと良し! いとおかし!
と見事に内容のない感想でお送りしました!
2011.04.15.Fri(19:00)
『女囚701号 さそり』(1972)監督:伊藤俊也
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梶芽衣子オリジナルバージョンね。
これまたきちっと観るのは初めてだなあ。
しかしまさにハマリ役としかいいようがないね。
彼女のあの睨みを効かせた眼力なくしてはこの松島ナミの役は成り立たない。
揉み合い乱闘をカメラ横にして撮ったシーンとか、そこかしこの演出も渋く光る。
ま、この作品に関しては女囚ものの領分がほとんどなので、話としては地味だけどね。
2011.04.09.Sat(19:30)
『ドーン・オブ・ザ・デッド』(2004)監督:ザック・スナイダー
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ザック・スナイダーによる『ゾンビ』リメイクだが、設定と舞台の一部を踏襲しているのみで内容は新しく語り直されている。
全力疾走するゾンビが賛否両論だが、いや面白かったよ。
趣がないと云われればそうかもしれんけども、やっぱこっちの方が単純にコワイよ。
監督お得意のキメキメの画づくりはされておらず、比較的オーソドックスな撮り方ながら、盛り上げるべきところは盛り上げ、エンディングもある意味開かれており、個人的には先日観た『ゾンビ』に思い入れがない分、こっちの方が好きかも。
冒頭の突如変容した日常世界の描写も変にリアルだったし。