2011.08.25.Thu(19:05)
『ポルノスター』(1998)監督:豊田利晃
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豊田利晃初監督作。
これまで『空中庭園』『ナイン・ソウルズ』の2本は観てどちらもお気に入りの作品となっている。
この作品は『ナイン・ソウルズ』にも出演した、まだトッキトキに尖りきった頃の千原ジュニア主演。
バイオレンス映画ではあるのだがどことなくファンタジーになっているというのはこの監督の持ち味だな。
ぐいぐい観せられるのだが、前半の密度が高くて、後半はむしろやや間延びした印象になっているのが惜しい。
終わりどころを幾つも逃しているような気がする。
でも、やはりこの作品も好み。
しかしここでジュニアと緒沢凛(加藤浩次のヨメ)は共演(キスも!)していたのだなあ。因縁を勝手に感じたり。
彼女、演技は大根に近いが、大層美しいのは確か。この映画のひとつのアクセントとなっている。
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2011.08.25.Thu(19:00)
『反逆次郎の恋』(2006)監督:石井裕也
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石井裕也長編第二作。ここまで僕が観た監督作品の中では一番シュール度が強くて、まあ、云ってみれば難解な方。
とはいえ前衛映画を観るような置いてけぼり感はさほどなく、各シーン飽きずに観ることができるのはさすが。
描かれているのは、恋愛というものを突き詰めて考えた一つのカタチであり、それが胸に落ちるかどうかは人それぞれであるだろう。
主演の内堀義之(現:とんとろとん)はじめ石井作品おなじみのメンツが顔を出すが、前述したように作品のトーンは他の作品とは少々異なる。
この作品限りの役者も男女ともにインパクト強いし。
それでも桂都んぼ氏(現:四代目桂米紫)が出てくるシーンにはホッとさせられるなあ。もうすっかり彼のファンです。
2011.08.25.Thu(18:55)
『ドラゴンへの道』(1972)監督:ブルース・リー
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前半、ほとんど新喜劇かよと思うぐらいのベタでゆるいストーリーとギャグでどうなることかと思ったが、リーの格闘シーンにはとにかく魅せられる。
スックとした立ち姿だけでも見惚れる程だ。
にしても敵が弱すぎるなあって感じだったが、それによりクライマックスのチャック・ノリスとの長回しの死闘が際立つのだとも云える。
しかしながら大詰めの展開はよくわけがわからない。
リーがピンチだったところに敵のボスが現れて何故か自分の部下を撃って、結果リーが助かることに。
そしてボスは突然後を追って登場した警察に連行されていくのであった、って何コレ状態。
でも全般的に明るく脳天気で無駄もなく、これまで観たリーの映画の中では『燃えよドラゴン』ともども好きな作品だ。
2011.08.25.Thu(18:50)
『宇宙戦争』(1953)監督:バイロン・ハスキン
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ジョージ・パル版。
SF映画の古典に敬意を表するぐらいの気持ちで観始めたが、いやはやなかなかに面白いじゃないの。
ウォーマシンのデザインが秀逸なのは改めて云うまでもないが、サスペンス性を保った小気味良い展開が昔の映画然とした部分をカバーしている。
さすがにスペクタクル感はそれほどないけども、恐慌シーンの撮り方もうまい。
2011.08.25.Thu(18:45)
『ガープの世界』(1982)監督:ジョージ・ロイ・ヒル
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四半世紀前に原作を読んだきり本作は未見であった。
ストーリー自体はほとんど忘れていたものの、欠落とか事故とか姦通とかにまぶされた多幸感という全体のトーンは覚えているもんだな。
おそらく原作の枝葉がうまく切り取られてるんだろうけど、そこが個人的には少し物足りなかった。
つまり原作読んだ時の方が個人的にはインパクトあったちゅうことやな。
多くの人に名作認定されてるようにいい映画だとは思うけども。
2011.08.25.Thu(18:40)
『フォー・ルームス』(1996)監督:タランティーノ、ロドリゲス他
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アリソン・アンダース、アレクサンダー・ロックウェル、ロバート・ロドリゲス、クエンティン・タランティーノの四人の監督によるホテルを舞台としたオムニバス。
なにげに豪華な出演陣。
わ、マドンナみたいな女が出てきたと思ったらマドンナ本人だったりw。
ジェニファー・ビールスやブルース・ウィリス、アントニオ・バンディラスも登場。タラの演技も観られる。
どれも肩の力をぬいて楽しめるオムニバスとは思うが一癖ある話ばかりだし、全編に登場するオーバーアクト気味の狂言回しのティム・ロスで好き嫌いが分かれるかも。ボクは割りと好きだな。
吹替版の声優陣もなにげに豪華なのでそっちでもまた見たい。
2011.08.25.Thu(18:35)
『修羅の狼 蜘蛛の瞳』(1998)監督:黒沢清
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先日観た『蛇の道』と対になる二部作のひとつ。
こんなに徹頭徹尾わけがわからないのに、それでいてすべてが意味ありげで、しかも興味が持続し目をそらせることができない映画は初めてである。
出鱈目やってるだけではこうはなるまい。
今回、キャスト的にも作品のテイストとしても北野映画を類推させる所があるが、恐怖描写は黒沢作品独特のもの。
前作同様Vシネとして発売され、確かに梗概のみ抜き出すとヤクザの抗争劇となるのだが、実際に観た者としてはそんな骨組みであることが振り返っても信じられない。
ていうか、ヤクザ映画観たくてこれ借りた人は怒り出すだろうことは前作以上。
現在、入手困難ではあるが凄まじい傑作だ。
ダンカンがハマッている。
あの役を他にこなせる者が思いつかない程だ。
またその部下役で若き阿部サダヲも出てる。特徴は全開してないが、その一端は出ている。
2011.08.25.Thu(18:30)
『バートン・フィンク』(1991)監督:コーエン兄弟
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あれこれ解釈欲をそそる映画ではあると思うが、読み解き下手の自分としてはそれらをうっちゃっておいても十二分に楽しめた。
いや実は前半部分で何度もつまづいたんだけどね。体調の問題もあったんだけど寝てしまった。
観直して軌道に乗ってからは、ひとつひとつのカットに至るまで大変楽しめた。
ジョン・グッドマン良かったね。
2011.08.04.Thu(23:07)
『あぜ道のダンディ』(2011)監督:石井裕也

お気に入りの石井監督の最新作。
今回、監督特有の演出(日常でありながらややハズれた雰囲気や抑揚を抑えた台詞まわし等)が陰を潜めているのは、光石研と田口トモロヲという役者経験が長く力量ある俳優二人を主演に迎えた所以か、それとも作風の変化の兆しか。
その分これまでよりSOLIDな仕上がりになっているような。
それでも監督作品おなじみのモチーフ(排泄行為(物)、医療(健康)機器、東京の雑踏(に対する恐れ)、ダンス(または歌唱)、etc)はちゃんと登場してくるのが興味深い。
ただそれらはいつも以上に唐突で全体に馴染んでいない印象。
特に泣かせどころでのうさぎのダンスは、人情コメディとしてこの作品を捉えようとする向きにはどう受けとめられたのか。
ま、個人的にはニヤリとしたんだけど。
あと、監督よりも主人公コンビの年齢によほど近い身としては親父の描写が幾分類型過ぎて(プリクラぐらい知ってるでしょ50歳ぐらいならさあ)いささかこそばゆく居心地悪いのと、後半少しもたついた感じがするのが惜しい。
そうは云っても、ぐっとくる台詞・場面も多く、観ていて飽きない。
やっぱり好きな映画と云わざるを得ない。
キャストでは、主人公コンビはもちろん良いし(これはしみじみと本当に良いのだよ、うん)、息子役の『君と歩こう』に続いての登用の森岡龍がうまい。またその妹役の吉永淳も光を見せており、二人の今後も要チェックだ。
さらに、画面に登場するだけでにやけてしまう岩松了の医師は、今回ほぼまともな台詞しか言ってないのだが、どうにもうさんくさく見えるところがたいしたもの。
ほんとうに役者を「活かす」演出をするなあ、この監督は。
主題歌となった清 竜人の「ホモ・サピエンスはうたを歌う」もエンディングにバッチリハマった名曲。
2011.08.04.Thu(23:07)
『トランスフォーマー:リベンジ』(2009)監督:マイケル・ベイ
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冒頭の上海でのトランスフォームしながらの大激戦に思わず笑う。
トランスフォームし過ぎや、めまぐるし過ぎるw。
車がブーンと走ってくると「変わるぞ変わるぞ」と思っているうちにガシャコンと変わり始める。
ま、好きな向きにはコタエられんかも。
今回、前作より視点は思い切り減って基本主人公を中心とした展開で見やすいといえば見やすいのだが、その分、展開が単調になってしまって長さが際だつ。
脚本が弱かったかな。
見せ物としては楽しんだけど、内容はすぐにでも忘れそうだ。