2010.09.07.Tue(23:36)
『ドッペルゲンガー』(2003)監督:黒沢清
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『CURE』『トウキョウ・ソナタ』『カリスマ』『回路』と観てきて、その作風には馴染んできたつもりだったが、これまた相当ヘンな映画だ。
前半は幾分コミカルな要素もあるオフビートタッチでストーリーが進行する。
そんな中でもカーテンは風にたなびき、役所広司はよれよれのコートを羽織るという黒沢印は健在。
そのまま割とぬるい展開かなあと気を抜いていると、終盤にきてかなり気の狂ったカット、シーンの連続になり、...いやこの表現では誤解を招くなあ、ひとつひとつのカット自体はそれほど異常なことが映し出されているわけでも、極端にヘンなセリフがあるわけでもないと思うのだが、それらの繋がりや位置関係がどうにも座りの悪い奇妙な雰囲気を醸し出しているのだ。しかも強烈に。
しかしユースケはこういう役やらすとハマるんだよなあ。
あと、何箇所か画面分割の手法が用いられているが、さりげなくうまいし意味がある。
そしてラスト、機械が海へ...のシーンはキテレツで美しい。
実におもしろい。
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