2010.09.09.Thu(23:44)
『マイレージ、マイライフ』(2009)監督:ジェイソン・ライトマン
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何がきっかけでどこに惹かれたのかはよくわからないのだが、公開時からずっと気になっていた映画。
レンタル開始されたので早速観てみた。
ジョージ・クルーニー演じるライアンは、企業のリストラ宣告代理人を請け負う会社のベテラン。年間のほとんどを全米を股にかけた出張で過ごし、飛行機こそが我が家と豪語する。
自然、マイレージも貯まるわけで、家庭を作ることに価値を見出さず、自らの仕事に生き甲斐を感じている彼は、1000万マイル貯めることを一つの目標としている。
出張先で知り合った気の合う女性とも割り切った大人の付き合いを楽しんでいた。
そんなある日、その会社に新人ナタリーが入ってくる。
彼女は、合理化提案としてリストラ宣告をすべてネットを使った対面方式に切り替え、会社の出張をすべて廃止しようとする。
その彼女の教育係として共に出張をすることになったライアンは...。
というストーリー。(めずらしく梗概を書いたな、オレ。)
派手な映画ではないと思うのだが、脚本から撮り方に至るまで小気味よくビシビシとキマって全編目が離せない。
タイトルバックからしてとてもセンスが良く、期待を持たせる。
どうやら監督と信頼関係のあるチームが別途制作したものらしいのだが、空撮のコラージュといった感じのもので、作品の雰囲気をよく伝えている。
物語は軽快に進行し楽しんで観られるが、ラストで苦みのある余韻を残しあれこれ考えさせられる。
新人OLにベテランがやり込められるというよくあるコメディ的展開に陥らず、新人OLの未熟さも同時に描き出す。
主人公は彼女の提案によってそれまでの人生を振り返る岐路に立たされるのだが、彼女もまた挫折を経験し成長していくのである。
「家族との共生」というメッセージは結構無骨な伝え方を採用されているのだが、それもバランスがとれていて嫌味がない。
また、邦題もわかりやすくて悪くはないが、原題の「Up in the Air」の方が含蓄が深いし、秀逸なタイトルバックとの連関も取れていると思う。が、まあ確かに訳しにくい。「浮いてる人」では意味はさておきどうにも格好がつかない。
えーと、この映画、好きだなオレは。
ジョージ・クルーニー、ヴェラ・ファーミガ、アナ・ケンドリックの主演トリオがいいし、何より、ジェイソン・ライトマン、この監督は要チェックだ。
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